「統合失調症の遺伝子」新たに特定
2014-07-25
平成26年7月23日(水)静岡新聞朝刊の記事
より
藤田保健衛生大・・・治療薬開発へ解明期待
藤田保健衛生大(愛知県豊明市)は22日、
米国や英国の大学などとの国際研究に参加し、
統合失調症の発症に関与する遺伝子83カ所
を新たに特定したと発表した。英科学誌ネイ
チャー(電子版)に論文を載せた。
研究した岩田仲生教授(精神医学)は
「特定した遺伝子を詳しく調べて要因を解明
できれば、新たな治療薬の開発につながる」
と話している。岩田教授によると、統合失調症
は思春期以降、100人に1人の割合で発症する
精神疾患で、妄想や幻覚、意欲欠如のほか、
不安や認知機能の障害などをもたらす。
脳に原因があり、遺伝的要因が強く関与して
いるとみられるが、根本的な治療に有効な
薬はまだ存在しないという。
今回の研究には30カ国以上から217の研究
機関などが参加。統合失調症の患者約3万
7千人と、そうでない約11万3千人を対象に
、遺伝子を比較する大規模な研究をした。
解析の結果、患者とそうでない人の遺伝子
で108カ所に有意な差を確認。
うち83カ所が新発見だった。
by s.m