あけましておめでとうございます。
2020年は、私たちが未だかつて経験をしたことのない「コロナ禍」といわれる状況によって、今まで私たちが「あたり前」と思っていたことが「あたり前」でなくなりました。それは「人と会うこと」「人と話すこと」「人に触れること」「人と食すこと」あげればきりがありません。まさか、こんなあたり前のことが自由にできなくなるとは… しかし、そのことは改めて私たちのくらしや人生にとって、何が大切なことかを気づかせてくれました。
それは、「人」の存在です。「会って話したい」「一緒に話しながら食べたい」「触れて人の温かさを感じたい」… こう考えると、「人」の存在というのは、私たちにたくさんのぬくもりや喜び、元気や勇気を与えてくれているんだとつくづく感じます。人は当たり前だと思っていることには、往々にして関心を寄せたり、意識したりしないところがあります。実は、日頃の私たちの生活の「あたり前」の中にこそ、人としてとても大切にすることが潜んでいるのではないかと思います。
そこで、年始第1弾の「こころ通信」は、その日頃当たり前すぎて意識すらしない「語る」ということを通して、私たちが最も守っていかなければならない「権利」について、特集をしました。一人ひとりの小さな「語り」こそが、私たちの社会を創る「大きな種」となります。権利とはそんな中にあるのだと思います。
今年も何卒よろしくお願いいたします。
理事長 菅原小夜子