10月1日の「平成28年度 こころの健康つくり講演会」ピアについて
ピアサポートの説明
同じ問題を抱える者が集まり、それぞれの状況での自分の体験や行動、考えなどを披露し、互いに語り合うことにより支え合うこと。ピア(仲間、peer)という用語のとおり、仲間同士が相互に体験や感情を共有し支援しあう精神的支援活動を主体とするものであり、それによって問題解決の方策をみつけだそうとする。
同じようなソーシャルサポートの一つにセルフヘルプグループ(自助グループ)がある。これは個人による個人の問題解決を主体とするが、相互に支援しあうという意味も含まれており、共通の問題を抱える対等なメンバー同士による相互援助という点ではピアサポートに通じるものがある。
両者とも同じ疾患や障害をもつ患者と家族などをメンバーとし、状況に応じてさまざまな分野で取り入れられており、セルフヘルプグループではファシリテーター(促進役)が、ピアサポートでは研修を受けたピアサポーターらが中心となって話を進める。
ピアサポートの対象となるのは出産をひかえる母親や育児および教育に悩む親たちなどが中心であったが、癌(がん)患者とその家族を対象とした活動も全国に広がりつつある。
日本大百科全書(ニッポニカ)の解説より